ここはレザード・ヴァレスの塔の最奥。
ヴァルキリーはレザードを倒すべく、様々な不死者の群れを退け、ここまで来ていた。
すでにレザードは目の前にいる。
レザードはあくまで不敵な笑みを浮かべていた。
「おお、ヴァルキュリア!我が愛しき女神よ。お目にかかれて光栄です。」
「貴様がレザードか!私を呼び出すためだけに人を殺めるとは!人間の領分を越えた行いに償いを与えてやる!!」
すでにヴァルキリーは剣を抜いている。
「できますかな?あなたに・・・、」
レザードが高笑いをあげる。
「うぬぼれるな!アリューゼ、ラウリィ!詩帆!出て来い!」
そういうと3人が戦闘体勢を整えて出てくる。
ヴァルキリーがレザードに向けて切り込んでいく。
3人も遅れまじとヴァルキリーのあとに続く。
しかし、レザードはすでに呪文を唱え終わっていた。
「チャーム!」
しかし、ヴァルキリーに変化はない。
「おろかな!神を惑わせるとでも思ったのか!滅せよ!」
ヴァルキリーの剣はいまにもレザードを捉えようとしていた。
しかし、ここでレザードが意外な言葉を発する。
「今だ!3人を足止めしろ!」
ヴァルキリーは一瞬で事態を把握した。
「しま・・・」
ヴァルキリーが後ろを振り向くのと、詩帆が放ったアイシクル・エッジがヴァルキリーたちに直撃したのは、ほぼ同時だった。
「油断しましたね、ヴァルキュリア・・・。私もそう愚かではありませんよ・・・私の狙いは最初からこの女性だったのです・・・」
その言葉を、ヴァルキリーは遠のく意識の中で聞いていた・・・。
「さあ、とうとうこの時間がやってきました。さあ、ベリオン!例の部屋へお通ししなさい・・・」
「・・・リア、ヴァルキュリア・・・、そろそろ、お目覚めの時間ですよ。」
「う・・うう・・・」
強い薬をかがされたらしく、まだ頭がふらふらしている状態だった。
目覚めたヴァルキリーが見たものは、鎖に繋がれている自分の手と足だった。
「な!?こ、これは!?」
手足を必死で動かすが、はずれるはずもない。
それでも必死で動かしている様をレザードは楽しんでいるようだった。
「フフフ・・・、その必死になっている表情もたまらないですね。」
「いったい、何のつもりだ!」
「はて、異なことを・・・。今からあなたで楽しませて頂くのですよ。」
「フン!貴様を楽しませるぐらいなら不死者どもに食われた方が幸せというものだ!」
そういい終わったとき、レザードの顔色が変わった。
「そこまでいうのならば・・・覚悟はできていますね?」
「な、何をする気だ!?」
「フ、フフフ・・・、ゲームですよ・・・。これから私がすること全てに耐えることができたら、ここから開放して差し上げましょう。もし、耐えることができなければ、私のものになっていただきます。」
「はっ、戯言を!そんなゲームなど、やっている暇などはない!早くここからだせ!」
レザードの目が怪しく光る。
「ほう・・・、いいでしょう。しかし、これなしでも本当にいいのですか?大切なものなのでしょう?」
そういって一つの指輪を見せられた。
「な!な!それは!」
それは紛れもなく、ニーベルンゲンの指輪だった。
「貴様!なぜそれを・・・」
レザードはクスリと笑う。
「保険をかけておくのは当然のことでしょう?それよりもゲームをするのですか?しないのですか?」
「く・・・、勝手にしろ!その代わり、絶対に滅してやるからな!」
「ふふふ・・・では勝手にさせていただきましょうか。ベリオン!早速例のものを!」
ベリオンがレザードのところに何かを持っていく。
しかしヴァルキリーにはよく見えていない。
「ではまずレベル0とでも申しましょうか。この目隠しをしてもらいましょう」
そういうが早いか、レザードは手際よくヴァルキリーの目を覆い隠す。
ヴァルキリーは必死で抵抗するが、所詮無駄でしかない。
「く、くそ!はずせ!」
レザードはまたもクスリと笑いながら答える。
「なにをおっしゃる。これからですよ・・・。さて、次はレベル1です。」
そういうと、レザードは短く呪文を唱える。その瞬間、ヴァルキリーは自分の下半身が急に涼しくなったのを感じた。
「なな!貴様!なにをした!」
「なにをって・・・、ただあなたの腰から下のお召し物を消しただけですが?」
「この愚か者が!元に戻せ!」
しかし、そんなことをレザードが聞くはずもなかった。
「しかし、あなたのそこもまた美しいですね」
「く・・・」
その言葉に思わず顔を赤らめる。
「どうですか?殺したい相手に自分の秘所を見られている感想は?」
「貴様・・・、必ず殺してやるからな・・・」
「おお、恐ろしいことですね。では、そろそろレベル2といきましょうか」
そういうとレザードは、またベリオンからなにかを受け取った。
しかし、ヴァルキリーは目隠しをされているせいでなにも見えない。
能力を使おうにも、なぜか出せない。
どうやら、封印術かなにかを使われているようだった。
「さて、ヴァルキュリアよ。今、私が持っているのは、淫毒を含んだ唾液を出すワームです。私が作り出したのですよ。これをあなたの中に入れさせていただきますよ。ハーハッハ!女神様はどのような痴態をさらしてくれるのでしょうかな!?」
それを聞いた瞬間、ヴァルキリーの全身を、恐怖が駆け巡った。
「い、いや!やめて!やめてー!!」
そこにはもう神の威厳も何もなかった。ただ一人の女性がいただけだった。
「ふふふ、ヴァルキュリアも今から何をされるか分かったのですね。まあ、お試しのほどを。きっとヴァルハラよりも素晴らしい世界へ行けますよ。さて、まずこれを」
レザードはヴァルキュリアの秘所に何かを取り付けた。
「な、なにをした!?あ、あうう・・・」
ヴァルキリーには初めての感覚であった。
「ふふふ、あなたに拡張器を取り付けたのですよ。そうしないとワームが入りにくいでしょう?どうですか?感想は」
「い、痛い・・・、取って・・・」
しかし、所詮は無駄な懇願だった。
「大丈夫です。ワームが入れば痛さなぞ忘れることでしょう。目隠しもしているのでなおさらですよ。さあ、そろそろです。安心してください。このワームは牙の類はないので噛まれることはありません。ただ、奥深く入り込みますがね。さあ、入れますよ・・・」
そういうとレザードはそのワームを離した。
ワームは、一直線にヴァルキリーの秘所へと入り込む。
「う、うああ・・・入って・・・入ってくるぅ・・・」
ヴァルキリーの顔がどんどん紅く染まる。
レザードはそれをみておおいに楽しんでいる。
「ははは、かわいらしいヴァルキュリアよ。どうですか?気持ちいいですか?」
「あ、あああ・・・。気持ち・・・悪い・・・あう・・」
「ふーむ・・・まあ、初めてですからね。そのうち気持ちよくなりますよ」
ヴァルキリーはなんとかしてこの状態を打開しようと努力したが、どうにもならない。
そうしているあいだにもワームは左右にうごめき、ヴァルキリーに快感を徐々に、しかし確実に与えていく。
逃げようとすると、拡張器までが快感を付け加える。
もはや全ての要素がヴァルキリーに快感を与えるためだけに存在していた。
「あ、あっ、ああ、あああー!」
声がだんだん変わってくる。思考が白く塗り替えられる。
「はっはっは。ヴァルキュリアよ。どうやら気持ちよくなってきたようですね?もうしばらくそうしていてください。まだまだ続きますよ・・・」
どのくらいの時間が経過しただろうか。
何回も絶頂に達し、ヴァルキリーは心も体もぼろぼろにされていた。
快感の波がなんども襲いかかり、恥も忘れ喘ぎ声を出すしかできなかった。
涙とよだれが顔を覆う。体はけいれんを繰り返す。
思考はとっくになくなっていた。
「あ、ああ・・・はあああー!!」
何回目かの絶頂であった。
レザードがにやりと笑う。
「さあ、ヴァルキュリア、これからどうされたいですか?」
「も、もう・・・許して・・・」
ヴァルキリーは無駄と分かっていながらも懇願する。
レザードの顔には優越感がありありと浮かぶ。
「ほう、ヴァルキュリアよ。私のものになる決心がおつきに?」
「そ、それは・・・あぅ!・・・できな・・・ひゃう!」
言葉をうまくつなげることができない。
もう何回絶頂に達したのか、自分でも分からなくなっていた。
「ほう・・・、ではまだレベルを上げてもらいたいのですね?ではご要望にお答えしましょう」
そういうと、レザードは短く、ゆったりと呪文を唱えた。
すると、ヴァルキリーの体から、一切の快感がなくなった。
しかし、中でうごめいている感覚は消えない。
「な・・・なに?これ・・・」
ヴァルキリーは思わず質問をぶつけた。
それにレザードが冷ややかな笑みを浮かべながら答える。
「これはですね、あなたの感覚を遮断したのです。といっても、そう、ダムを作ったと考えればいいでしょう。時間がたてばたつほど快感が蓄積していくのです。解除した瞬間、あなたは今までの快感を一気に受けることが出来るのです。最高の気分でしょう?さて、私は所用があって、少し席をはずします。言っておきますが、ここからは逃げ出せませんからね。ではのちほど」
「ま、まって、レザード・・・」
しかし、返答はなかった。もう行ってしまったらしい。
今までですら耐えられるものではなかったのに、それが蓄積し、一気に襲いかかる。
もうだめだと思った。
しかし、自分から屈服だけはすまいと心に誓い直した。
数時間が経過したとき、レザードが再び姿を現した。
「愛しのヴァルキュリアよ。申し訳ありませんでしたね。やっと終わりました。さて、最後に聞いておきましょうか。私のものになりますか?」
「い、いや・・・許して・・・」
「ふー、それほどまで・・・。まあ、分かりました。これからすることで失神などしなければお約束の通りあなたを解放しましょう。ただし、してしまったら・・・分かりますね?さて・・・」
そういうとレザードはパチンと指をならした。
「う!あああーー!!イクイクイク!!だめーー!!」
部屋の隅々にまで絶叫が広がる。ここまで必死に保ってきた意識もついに屈服し、かき消されてしまった。
ヴァルキリーは糸の切れた操り人形のように首をうなだれている。
「ふふふ、ヴァルキュリアよ、どうでしたか?すばらしい快感だったでしょう。といっても、もう意識はないみたいですね。私の勝ちです。はーーははは!」
レザードが大きな高笑いをあげた。
「さて、今のうちに私のものにしましょうか・・・ぬう!」
そのとき、レザードの背後にある紫水晶が光り輝いた。
「・・・こんなときに・・・、ヴァルキュリアよ、とても残念ながら今は時期尚早のようです。また日を改めましょう」
そういうとレザードは移送方陣を出現させ、ヴァルキリーを移動させた。
「ばれると面倒くさいことになりそうだからな・・・。さてと・・・、ベリオン!書室にお通ししろ!」
レザードも書室に足を運ぶ。
そこにはある老人の姿があった。
「おやおや、そちらからお越しとは・・・恐れ入ります。それにしてもよくこの場所が分かりましたね」
「フン!当然じゃ!ワシをなめてもらっては困る!今日来たのは例の情報の件じゃ」
「はい、わかっておりますよ。ガノッサ殿・・・」
終わり