王子が目を覚ましたのは、夜明けの頃だった。
王子は昨日より早く起きたと思ったので、少し寝直そうと思ったが、プラムがまた起こしに来ると思ったのでそのまま起きる事にした。
そう思って王子は枕元を見てみると、隣で添い寝していたプラムがいないことに気が付いた。
プラムは王子よりも早く起きてすぐ部屋を出て行ってしまったのだ。
王子は昨夜プラムに飲まされた酒と母乳のせいか、尿意を感じたのでベッドから出てトイレへと足を運んだ。
「おはようございます、王子様。」
トイレから戻ってきた王子を挨拶で迎えたのは天海だった。
天海はエプロン姿で王子の朝食の準備をしていたのだ。
「天海様が王子様の食事の準備をどうしても作りたいとおっしゃっていましたので。」
エスメラルダは天海の手伝いをしながらそう説明した。
「驚いたよ、あなたが食事の準備をするなんて…。」
「そうかしら? 女の子が料理をするのは珍しくないと思いますけど。」
王子の驚いた反応にたいして天海は笑顔で応じた。
「さあもうすぐ出来上がりますから、席について待ってて下さいね。」
天海に促されて王子は席に着くことにした。
天海が作ってくれた料理を食べた王子の顔は、あまりのおいしさに思わず笑顔がこぼれた。
「おいしいですか?」
天海に尋ねられた王子は何も言わず食べながらうなずいた。
「喜んでくれてとても嬉しいです。 私も作ったかいがありました。 王子様には朝から栄養のある物を食べてもらいたかったのですから。」
そう言って天海は自分の作った料理を夢中に食べている王子を見つめていた。
「王子様、よろしかったら私の部屋に来ていただけませんか?」
天海は食事を終えた王子にこんな話を持ち掛けてきた。
「ええ、どうして?」
王子は天海のこの突然な誘いに驚いた。
「私の事、もっと王子様に知ってもらいたいからです。」
「で、でも急に言われても…」
驚きがまだ隠せないでいる王子を見た天海は立ち上がり、王子の手を取った。
「さあ、行きましょう!」
そう言って天海は王子の手を引いたまま、半強制の形で部屋を出て行った。
王子は自分を見送るエスメラルダの姿を見ながら不安でいっぱいだった。
と言うのも、この時の天海の笑顔に何かあると直感したからだ。
(きっと何かありそうだ…。)
そう思いながら王子は時折、天海の顔を見ながら足を運んだ。
長い下り階段を長い時間を費やして降りていった。
やがて、1階と王子の部屋のある階のちょうど中間の階まで降りたときであった。
「ここが私の部屋よ、さあ入って。」
天海の言葉に王子は、言われるままにドアを開けて部屋の中に入った。
部屋に入ると、王子は天海の部屋から感じる異国の雰囲気に心を奪われた。
それは今まで王子が感じた事のないものだった。
「どうぞ、ごゆっくりおくつろぎくださいね。 今お茶とお菓子をご用意しますから。」
天海はそう言って王子を部屋の座敷に座らせると、そのまま部屋の奥へと入っていった。
王子が座敷でしばらくくつろいでいると、天海がお茶とお菓子を入れたトレーを手に戻ってきた。
「用意が出来ました。 待たせましたか?」
そう言いながら天海はトレーを座敷に置いてそのまま座りはじめた。
「そんなに待ってないから大丈夫だったよ。」
「そう、じゃあすぐにお茶を入れますね。」
王子の返事に安心した天海は手馴れた手つきでお茶の準備を始めた。
「さあ、お茶が入りましたよ。」
天海はそう言って王子にお茶を手渡した。
「あ、ありがとう。」
「お菓子も召し上がって下さいね。とてもおいしいですから。」
お茶を受け取った王子に天海は自分が用意したお菓子も勧めた。
天海はお茶を飲み始めながら話を始めた。
話はしばらく尽きる事が無く、数時間ほどの時間が経過していった。
「実はね、女王様もこのお茶を気に入ってくれたの。 お茶が飲みたくてこの部屋にわざわざ来てくれたのよ。」
「そうなんだ…。」
天海のこの言葉に王子の声が少し沈んだ。
というのも、王子は自分がその女王に引き渡される事をすっかり忘れていたからだ。
この時、王子は自分が今おかれている現実を思い出したのだ。
「そういえば、もうすぐお昼になりますね。」
天海はそう言って話をいきなり中断した。
さっきまで呆然していた王子は天海の今の言葉で我に返った。
「それじゃ、僕はここで…。」
そう言って王子が立ち上がろうとした時だった。
「待って、せっかくだからここで召し上がりませんか?」
「ええっ!?」
天海の言葉に王子は驚いた。
天海は王子を引き止めようとしているのだ。
「いいでしょ? 昼食ぐらい付き合ってくれるでしょ。」
この天海の言葉はまるで王子を帰さないかのように聞こえた。
「…わかった、じゃあここで…。」
王子は天海に押されたのか、彼女の誘いに応じたのだ。
しばらくすると、部屋からメイドがやって来て2人分の食事を運んできた。
こうして王子は天海の部屋で昼食をとることとなった。
「ご馳走様でした。」
食事が終えり、王子は一息ついた。
「おいしかったですか?」
「ええ、食事を2度もご馳走してもらえるなんて思っていなかったよ。」
天海の質問に王子は満足そうな顔で答えた。
「それでは、僕はもうこの辺で…。」
王子はそう言って、部屋を出ようと立ち上がった時だった。
廊下側から足音が近づいてきたのだ。
「天海様、いらっしゃいますか?」
ノックと共に声が聞こえた。
天海がドアを開けると、彼女の部下と思しき兵士がドアの外に立っていた。
王子が見たところ、その兵士は見慣れない容姿であった。
「あら、どうしたの?」
「お休みのところ申し訳ありません。 スカーレット様が急用があるとおっしゃっていましたので…。」
兵士の言葉を聞いた天海は立ち上がると、部屋の奥で衣服の着替えを始めた。
「王子様、急用が出来てしまいました。 すぐ戻ってきますのでここで待っててくださいね。」
「ええ、ちょっと…。」
王子は天海を呼び止めようとしたが、天海はそのまま部下と共に部屋を出て行ったのだ。
「一人だけになったな…。」
部屋の中一人だけになった王子はポツリとこう呟いた。
天海はすぐ戻ると言っていたが、多少はかかるであろうということは王子には分かっていた。
それでも、天海が部屋を出てからそれほど時間がかかっていないにもかかわらず、その経過時間が倍にかかっていると感じている王子の気持ちは落ち着かなかった。
本来ならここから逃げるチャンスなのだが、王子はその事は考えに入っていなかった。
というのは、王子は勃起している自分の股間が気になっていたのだ。
天海がいた最初の時は気付かなかったが、股間が膨らみズボンを突き出していたのだ。
「…こ、これは。」
王子はズボンとパンツを下ろすと、大きくそそり立った自分の股間に驚いた。
「あ、熱くなっている。」
そう言いながら、王子は自分の股間を握り始めるとふと天海の姿が脳裏に映ってきた。
天海の着物に隠れている大きな巨乳が王子の目に映ったのだ。
「彼女の胸、大きかったな…。」
王子はそんな事をつぶやきながら、股間を握った手を動かし始めた。
手を擦るように動かすほど、股間がさらに大きく膨張してその先端から透明な液体が出てきたのだ。
そのまま手の動きが早くなろうとしたときだった。
「ただいま、待ったかしら?」
ドアの向こうから声がしてきた。
王子がドアの方を向くと、天海がすでに戻っている事に気が付いた。
天海が戻ってきたのを知った王子は、さっきまでむき出しにしていた股間を慌ててパンツの中にしまいこみ、ズボンを急いで履き直した。
「おかしな格好をしてますけど、どうかしましたか?」
「な、何でもないよ。」
天海の質問に王子は身をかがめた姿勢のまま答えた。
勃起した股間がまだ収まらなかったため、ズボンを履いていても隠しきれなかった。
そのため王子はそれを隠すため両足ではさんだ姿勢をしていたのだ。
天海がいない間にしていた行為を気付かれては大変だと、王子は落ち着いてはいられなかったのだ。
「そう、それならいいけどね。」
天海はそれしか言わなかったが、その時の顔がまるでお見通しという顔をしているのを見て、王子は思わず視線をそらしてしまった。
「ところで王子様、ひとつお願いしてもよろしいですか?」
「え、お願い?」
突然の天海のお願いにさっきまでうつむいていた王子は顔をあげた。
すると天海は何も言わずに王子から背を向けて座ると、いきなり着物を脱ぎ始めた。
「い、一体何を!?」
「さっきまで巻いていたさらしの跡が痛かったの。 この薬を塗ってくれるかしら?」
そう言って天海は驚く王子に薬を手渡した。
「それじゃあ、お願いね。」
天海はそう言いながら長い黒髪を持ち上げて背中を王子の方にさらけ出した。
「…わかった。」
そう言って王子はおそるおそる手を伸ばして、天海の背中に薬を丁寧に塗り始めた。
(きれいな背中だな…。)
薬を塗りながら王子はこう思った。
「お、終わりました。」
薬を塗り終えた王子は、天海にそう告げた。
「ありがとう、おかげで背中が楽になったわ。 そうだわ、ついでに前の方もやってもらおうかしら?」
「ええっ!!」
礼を言った天海は、王子にこんなことを言って驚かせたのだ。
「フフ、冗談よ。」
天海は、動揺している王子に笑って答えた。
冗談だと言われた王子は一安心した。
「それじゃあ、次は私の番ね。」
「え、何を言っているの?」
王子は動揺を隠せない様子で天海に尋ねた。
「何って、決まっているでしょ。 今度は私が気持ちよくしてあげるのよ。」
王子は天海の言葉を理解できずにいた。
「わかっているのよ。 あなたがさっき何をしていたかをね。」
「何が言いたいのかさっぱりわからないよ。わかるように説明してよ。」
天海の言葉を聞いた王子は意味が理解できず彼女にこう尋ねてた。
「王子様、していたのでしょ? 自分の欲情の処理を。」
天海は王子の質問にこんな事を言ってきた。
「どういう根拠があるの?」
「それじゃあ、私が戻った時なんであんな格好してたのかしら?」
天海は王子の質問にこんな言葉で返した途端、王子の両足を押さえ込み、開脚させた。
「あら、こんなに大きくしちゃって。でも隠す事なんてないのよ。だって私の体に反応していたんですもの。私からして見れば嬉しいくらいよ。」
大きく膨張している王子の股間を見て、天海は思わず笑顔になっていた。
(…やっぱり、知っていたんだ。)
今の天海の言葉に、王子は自分がさっきまでしていた行為を、天海にあっさりと知られてしまった事にショックを受けたのだ。
「我慢し続けると身体に悪いわよ。」
天海はそう言いながら、笑顔で王子の方を振り向いた。
「うわっ!」
王子は天海が振り向いた時の姿を見て驚いた。
というのも、天海が着物をはだけて上半身が裸体という姿をしているからだ。
その姿に驚いて後ずさりをする王子を天海は体全体を覆いかぶさる形で押さえ込んだ。
「フフフ…。」
天海は王子の顔を楽しむように見つめながら、抱きしめる力を強めた。
天海に抱きしめられた王子は彼女の大きな胸の感触に包まれていたのだ。
「あぁ…。」
あまりの大きな胸の心地良さに王子は思わず声を上げてしまった。
「私の胸、気になるでしょ? いいわよ、好きなだけ楽しませてあげますよ。」
そう言って天海はさっきまで抱きついた腕の力を緩めて、上体を起こしてきた。
王子は露になった天海の裸体、特に大きな胸に釘付け状態となってしまった。
「どうしたの? 遠慮しなくてもいいのよ。」
天海は王子を見下ろしながら尋ねてきた。
「…う、うん。」
うなずいた王子は大きな胸の間から見える天海の顔を見上げるように見ていた。
そしてしばらくしてから王子は両腕を恐る恐る天海の巨乳の方へと伸ばしていった。
「さあ、いらっしゃい…。」
そう言って天海は王子を招き入れるかのように両胸を前の方に突き出すと、王子は両手をめいっぱい広げても隠し切れない程の大きさをした天海の両胸を掴み出した。
(すごいっ、思っていたより柔らかかったなんて…。)
王子はそう思いながら両手に感じた天海の巨乳の柔らかな感触の余韻に浸っていた。
「もう終わりなの? 別に遠慮なんかしなくてもいいのよ。」
天海は王子の動きが鈍くなっている事に気付いて、鋭い目つきでこんな挑発をしてきた。
「は、はい!」
天海の言葉に驚いたのか、王子は思わず声を上げてしまい、慌てて両胸を揉みだした。
「フフ、そうよ。 もっと続けなさいよ。」
天海は今度は命令口調で王子を更に挑発してきた。
(こんなにスベスベしている。 気持ち良過ぎて手が止まらない…。)
両手を動かしながら、王子は心の中で叫んでいた。
すると天海は、両手を王子の下半身の方へと伸ばしていった。
「?」
この天海の動作に気が付いた王子は両手の動きを止めようとした。
「あら、いいのよ。 あなたはそのまま続けなさい。」
王子に優しく言いながら、天海はパンツも一緒に王子のズボンを脱がしていった。
「フフ、こんなに大きくしちゃってるのね。」
天海はむき出しになった王子の股間をじっくりと見ていた。
「思ったより大きいわね。 しかも、皮がまだ残っているのね。」
天海は王子の股間が予想以上に大きいという事に関心を示していた。
「王子様、ちょっと痛いですけど、すぐ済みますから我慢してくださいね。」
天海の言葉を聞いて、王子は意味が理解できず首をかしげていた。
天海は包茎をしようと、器用な手つきで勃起した王子の股間の皮をむき始めた。
「っつ!!」
「じゃあ、いくわよ。」
天海は包茎を済ませた王子の股間を掴んだまま離そうとしなかった。
離すどころか掴んだ手を前後へスライドするように動かし始めた。
(こ、これは!?)
王子は視線を胸から自分の下半身へとずらすと、天海が自分の股間を掴んで手の平で擦りつけるように動かしている光景に驚いていた。
その光景は王子が天海がいないときにしていた行為と同じであったが、自分でしていた以上の快感が体中を突き抜けたのだ。
「もう、ダメだ…。」
「そう、それじゃあ仕上げといくわね。」
天海のその言葉と共に、手の動きがより早くなった。
手が動くほど王子の股間はそそり立ち、その先端からは白濁とした液体が出始めた。
「うわっ!」
王子のこの声と共に精を一気に放ったのだ。
王子の股間から放射線を描くように勢い良く射精したのだ。
「たくさん出したのね、スゴイじゃない。」
天海は笑顔で王子の耳元でささやいていたが、あまりの快感に頭の中が真っ白になった為、その言葉は届いていなかった。
日が沈み出した頃、王子はベッドの上で意識を取り戻した。
夜が深くなり、辺りは静まりかえった。
食事を終えた王子は消灯時間が来るまで何もせず部屋の中でくつろいでいた。
コン、コン
王子がベッドの上で寝転んでいたとき、誰かがドアをノックする音がした。
「天海ですけど、王子様いますか?」
ドアの向こうから天海の声がした。
ドアをノックした客の正体は天海だった。
「どうぞ。」
王子がそう言ってドアを開けると、目の前には昼間と同じ着物姿をした天海が風呂敷を手に立っていた。
「何か御用ですか?」
「王子様、お風呂はまだですよね? よろしかったら一緒に入りませんか。」
天海は王子を風呂に誘おうと部屋へやって来たのだ。
「で、でも僕はちょっと…。」
突然の誘いに王子は戸惑っていると、天海はいきなり王子の手をつかむとそのまま部屋の外へと連れ出していった。
「さあ、行きましょ。」
手を引っ張られて慌てる王子に、天海は耳元で声をかけた。
天海は王子の慌てるしぐさを楽しんでいたのだ。
部屋を出て行く姿をメイドは黙って見送っていった。
天海と王子の二人は夜の庭を歩いていた。
王宮の外にある庭は二人の足音が聞えないくらい静まりかえっていた。
「もう少しで着きますからね。」
天海は王子の振り向いて声をかけたが、王子はうつむいたまま彼女の顔を見ようとしなかった。
王子の足取りは重く、二人の距離は少しずつだが離れ始めていた。
「王子様、空を見てください。 星がこんなにきれいに見えますよ。」
天海が空を見上げたまま、王子に声をかけてきた。
その声に反応したのか、王子は視線だけを空の方へと向けた。
(!!)
王子が視線を戻したとき、天海が何も立ち止まらずにそのまま歩いている事に気が付いた。
天海は王子が立ち止まったままだということにはまだ気付いていなかったのだ。
(もう少し待てば…。)
そう思った王子は立ち止まって天海がそのまま歩いていく様子を見つめていると、天海の後ろ姿が小さくなるのを待っていたのだ。
天海の姿がある程度小さくなったとき、王子は振り向いて反対側へと走り出した。
天海とはかなり離れてたため、仮に気付かれても追いつけないと思ったからだ。
王子が走り出してそれほど時間が経ってない頃だった。
背後から何かが飛んでくる音がしてきた。
「!!」
王子の背中に何かが当たり、転倒してしまった。
「…痛、何だ今のは?」
背中に手を当てながら、辺りを見ると王子の足元に石が落ちていた。
この石が後ろから飛んできて、王子の背中にぶつかってきたのだ。
王子が顔を上げると、そこには天海が険しい表情で見下ろしていた。
バチンッ!!
天海は王子の方に近づくと、いきなり王子の頬に平手打ちをしてきた。
その大きな音と共に、王子は再び体を地面に叩きつけられた。
「あなた、自分の立場を分かっているの? 私から逃げられると本気で思っているのかしら。 今度同じような事をしたら、本当に殺すわよ。」
「………。」
平手打ちで赤く腫れた左の頬に手を当てながら王子は何も言えないでいた。
天海に「殺す」と言われ、身体が硬直していたからだ。
この時、王子はもうここから逃げられないという現実を改めて思い知らされた。
浴場に着いた時、天海は王子がまた逃げる事のないように手を強く握っていた。
浴場へと入ると二人はそれぞれ更衣室へと入っていった。
更衣室を出た王子は浴室内へと足を運んだ。
(まだ誰もいないな…。)
そう思いながら王子は白い大理石でできた室内を見渡した。
浴室内には王子一人だけだった。
天海はまだ更衣室の中にいるということだ。
「先に入っていよう。」
そうつぶやきながら、王子は浴槽に入った。
(…ふぅ、いい気持ちだ。)
浴槽に入った王子は背を反らすような形でリラックスしていた。
自分が捕らわれの身であるという事を忘れているかのようだった。
それでも王子は左の頬を無意識に手を当てていた。
天海にたたかれた所の痛みがまだ残っていたからだ。
王子がしばらく浴槽に入っていると、入り口のドアの開く音がした。
「お待たせ、先に入っていたのね。」
天海がドアから入ってきた。
天海は体を白いバスタオルで包んだ姿で王子の方へと近づいてきた。
その姿を見た王子は、思わず浴槽から上がった。
天海が浴槽に入ってくると何かを仕掛けてくると思って慌てていたからだ。
「あ…。」
浴槽から上がった王子は思わず天海のあられもない姿に、思わず見入っていた。
「フフ、どうしたの? ぼんやりしていたわよ。」
「え?」
天海の言葉に王子は我に返った。
気が付くと、王子の股間が大きく膨張し、大きくそそり立っていた。
「ねえ、そこに立ってないで体を洗いましょう。」
天海に言われた王子は慌てて勃起した股間を隠しながら彼女の方へと向かった。
「来たわね。 それじゃあ、私背中洗ってくれるかしら?」
そう言って天海は後ろへと振り向いた。
王子はもう逆らえないと悟り、天海に近づいて背中を洗い始めた。
天海の背中を洗っていると、時々彼女の黒い長髪から見える白い背中が見え隠れし、その姿に王子は手の動きが思わず鈍くなるほど見とれてしまった。
「上手よ、背中はもういいわ。 今度は前の方もお願いね。」
天海がそう言って、王子の方に体を振り向いた。
「ええっ!?」
王子は赤くしながら驚いた。
王子の視野全体に天海の裸体、それも大きな巨乳が広がっていたからだ。
「どうしたの、早くしてくれないかしら?」
そう言って天海は王子の方へと近づいてきた。
「あ、あ…。」
天海が近づいたことにより、彼女の巨乳が王子の目の前に迫ってきたのだ。
「洗い方がわからないのかしら? だったら、洗い方を教えてアゲル。」
天海はタオルを持った王子の手をつかむと、自分の方へと引き寄せた。
「ほら、こうやって洗うのよ。」
天海はそう言いながら、王子の手を腕ごと動かし始めた。
「…!!」
王子はあまりの恥ずかしさの為か、目をそらしていたが、手を動かしている時に天海の胸等に触れる度に、思わず目が動き釘付けになってしまった。
(む、胸が、乳首の感触が…。)
王子は思わず、昼間の時に天海の巨乳をわしづかみにした時の光景を思い出してしまった。
「上手だったよ。 じゃあ、今度は私があなたの体を洗ってあげるね。」
今の天海の言葉に、さっきまで呆然としていた王子は我に返った。
「じ、自分で出来るからいいです。」
王子は慌てた口調で答えた。
「遠慮しないで。 せっかく洗ってくれたんですもの。 今度は私が洗ってあげる番よ。」
そう言いながら天海は、王子の手をつかんで自分方へ引き寄せると、そのまま背中を洗い始めた。
王子は天海に体を洗われる際、肌が触れる事に恥ずかしがって身をかがめてしまった。
「背中はこれくらいね。 今度は前の方もね。」
天海はそう言って、王子の体を向かい合わせようとした。
「もう結構です、あとは一人で出来ますから。」
王子はあまりの恥ずかしさに声を大きくしてしまったが、天海の耳には届かなかった。
「何でそうやって遠慮するの? ここまでしたんだから最後までやらせなさいよ。」
天海のこの言葉に王子はとっさに身をかがめて抵抗をすると、天海は王子の肩をつかむとそのまま背中に抱きついてきた。
「!?」
この天海の意外な行動に、王子は驚いた。
王子は必死で逃げようとしたが、天海は両腕でしっかりと押さえていて離してはくれなかった。
「フフ…さあ、いくわよ。」
そう言って天海は王子の体に密着した状態で洗い始めた。
王子は天海が体を動かす度に味わう大きな胸の感触に思わず赤面し、目を閉じてしまった。
「あら、アソコがまた固くなってるわね。」
天海は固く勃起した王子の股間を握りながらこうつぶやいた。
抱きつかれた際に、あまりの気持ちよさに股間が大きく膨張してしまったのだ。
「まだ、射精したいの? お昼にあんなに出したのにね…。」
「………。」
天海は王子の耳元でささやいていたが、王子は何も答えなかった。
すると王子の股間を握っていた天海の手の力が強くなったり弱くなったりと微妙に変化させていったのだ。
「大丈夫、また射精させてあげる。 ずっと勃起したままじゃ恥ずかしいでしょ?」
そう言って天海は王子の股間を握った手を前後へと動かし始めた。
「な、何を…。」
天海の手の動きに王子は思わず声を出してしまった。
「何をするんだ。 や、やめて…。」
「どうして? 我慢してたら体に悪いわよ。」
王子は必死に抵抗したが、天海は止めるどころか、手のスピードを更に速めた。
「も、もう我慢できない…。」
「いいのよ。 たっぷり出してスッキリしちゃいましょう。」
天海のこの言葉に促されて、王子は射精してしまった。
この時王子は、精液を昼間以上に噴水のように放出したのだ。
射精した量がかなりのものだったので、王子はぐったりしてしまい、思わず天海のいる方へと寄りかかってしまった。
「フフ、すごかったわよ…。 だってあんなに出したんですもの。」
王子の体を抱きついた状態のまま、天海は笑顔でつぶやいたが、王子は振り向く事さえもできず、目だけで彼女を追っていた。
「それじゃあ、仕上げに顔を洗ってアゲル…。」
「顔…だって?」
この言葉にさっきまでうつろだった王子は反応したが、天海は考えるゆとりを与えようとはしなかった。
「!?」
天海はぐったりとしていた王子を自分の方に振り向かせると、そのまま王子の顔をその大きな胸の中に埋めさせたのだ。
「……!!」
「目を閉じてないと、石鹸が目に入りますよ。」
さっきまで呆然としていた王子は、突然ともいえるこの出来事に我に返った。
そして、王子は天海の胸がとても大きい事を改めて認識した。
その大きさは昨日出会ったプラムのよりも一回りも二回りも大きな巨乳だった。
「さっき、たくさん汗をかいたものね。 ちゃんときれいにしてあげるわね。」
天海はそう言いながら、胸を微妙な力加減で動かした。
王子の顔はこの大きな胸に圧迫されながら、きれいにされていった。
「これですみずみまできれいにしたわ。 さあ、体をきれいに流しましょうね。」
天海は石鹸の泡で包まれた自分の体を王子の体と一緒にきれいに流した。
体を流してから、天海は王子を連れて浴槽の中へと入った。
その時の天海は、王子の側に寄り添う形で入っていった。
「いい湯ね。」
天海はそう言いながら顔を王子の頬へと擦り寄ってきた。
そこは丁度、浴場の前にある通りで王子の頬を平手打ちをした所だった。
「さっきはゴメンね。」
「え?」
天海この一言に王子は耳を傾けた。
「ここ、まだ痛むかしら? でもね、さっきはあなたもいけなかったのよ。」
「……。」
天海はそう言って、顔を王子の頬に更にくっついてきた。
「王子様が素直に言う事を聞いてくれれば、私達はあなたに優しくしてあげるのに…。」
今の天海の言葉を聞いた王子は何も言わなくなった。
そんな王子を見て、天海は彼の頬、丁度平手打ちをした所にキスをした。
「………!?」
「あれ、どうしたの? ひょっとしてもうのぼせたのかな。」
天海は王子が返事をしない事に気が付いたのだ。
「本当、かわいいわ…。」
そう言って、天海は王子を自分の胸の上に乗せる形で抱いた。
天海は湯船を出て着替えを済ませた後、王子を自分の寝室へと連れて行き、そのまま寝かせた。
王子はその日、天海によって包茎させられた上にそのまま一夜を過ごすこととなった。
続く