こちらの小説はお姫様倶楽部にも掲載されております。


T.MIYAKAWA様作
A WEEK 敵国の捕虜になってしまった王子は… 1日目

A WEEK 1日目 その1


 王子はこの国での最初の夜を迎えた。
 夕食の後、彼は窓から夜空を眺めていた。
 大きな満月が照らされ、星々が散りばめられていたが、捕らわれの身の彼にとって、これらの美しさを満喫できる余裕はなかった。

(これからボクはどうなるんだ…)

 今の彼の心境は不安でいっぱいだった。
 一週間後には、彼はこの国の女王に引き渡されてしまうのだ。
 そして、その1日目がまもなく終わろうとするのだ。



 コン、コン

 王子のいる部屋のドアからノックをする音が聞こえた。

「…どうぞ。」

 返事をしたと同時に、ドアが開き1人の女性が入ってきた。
 プラムである。



「何をしているの、王子様?」

 プラムは笑顔でたずねた。
 彼女の服装は、黒いシャツとスパッツといった下着姿である。
 先程風呂に入っていたのか、体は赤く火照っていた。

「そういうあなたこそ、ボクの部屋に何の用ですか?」

 王子はプラムを横目で見ながらたずねた。

「何って、決まっているでしょ。今日は王子様と一緒に寝る事にしたのよ。でも、まだ消灯時間じゃないからそれまで何かしようよ。時間は有効利用しないとね。」

 プラムは笑いながら答えた。
 彼女の言う「何か」という言葉に王子は戸惑いを隠せなかった。

(一体、何をする気だ?)

 プラムは王子が起きてからずっと付き添っていた。
 彼が食事をする時でさえ、彼女は彼から離れようとはしなかったのだ。
 そればかりか、彼女は自分が出かける時でさえ嫌がる彼を連れて行ったりもしたのだ。

「だから、朝までとことん付き合ってもらうからね。」

 その言葉を聞いた王子はやっぱり、と溜息をつきながら思った。



 そうしているうちに、王子の世話係のメイドが酒の入ったボトルを持ってやって来た。

「どうも。」

 プラムはボトルを受け取ると、大きめのグラスに並々と注いだ。
 そして、それをごくりごくりと、大きな音をたてて飲み、あっという間に飲み干した。

「んーっ、やっぱり風呂上りの一杯は最高よねっ!」

 プラムは大げさに言った後、2杯目を注いだ。

「…。」

 プラムは2杯目をすぐ飲まず、王子の顔を見つめていた。
 なぜかその表情はさっきとは違い少し沈んでいた。

「ど、どうしたの?」

 驚いた王子は自分をじっと見つめているプラムにたずねた。

「…君を見ているとね、昔を思い出しちゃってね。」
「え、昔?」

 彼女の意外な言葉に、彼はまた驚いた。

「ねぇ、私の話をちょっと聞いてくれる?」



 プラムはさっき注いだ酒を飲みながら、自分の過去の事を話し始めた。

「私ね、ちょっと前までに付き合っていたのがいたんだ。彼は私と同じ部隊の仲間なの。」

 王子はプラムの話を黙って聞いていた。

「私、昔からいつも男っぽいって言われてたんだ。だから男とは全く縁がなくてね。そんな時だったよ、彼と出会ったのは…。」

 プラムは話を続けた。

「私は彼を見て一目見て気に入ったよ。だから、私は何度もプロポーズとかしたりしたんだ。」

 プラムは話を続けているうちに、沈んでいた表情がさらに重くなっていた。

「やっぱり、ダメだった。あいつは…あいつは私じゃなく違う女(ひと)と付き合っていたんだよ!」

 プラムはテーブルを叩きながら、声を荒くして言った。
 王子はその様子に驚いた。

「とてもくやしかったよ。あいつは私よりもあの女の方がいいって言ったんだ。私より女らしいからって…。」

 プラムの目はいつの間にか、涙で潤んでいた。

「あいつが言った言葉は今でも覚えてる。いや、忘れたくても忘れる事が出来ないんだよ!」

 プラムはそう言いながら、テーブルを何度も叩いた。



 突然の出来事に驚く王子だが、プラムはそんな事はお構いなしだった。

 プラムは手に持っていたボトルの酒を口に含み、そのまま王子の顔に近づきそのまま口づけをしたのだ。

「…!!」

 王子はプラムの突然の行動に動揺した。
 しかも彼女は単にキスをしただけでなく、ついさっき口に含んだ酒を彼の口の中に注いだのだった。

「う、うぅ…。」

 王子は顔を離そうとしたが、プラムは彼の顔を両手でガッチリと押さえていたので、それを引き離すことは出来なかった。
 そうしている間にも酒が次々と口移しで注がれていたのだ。
 飲み切れなかった酒は口からポタポタと床にこぼれ落ちていった。
 プラムは口の中の酒がもうなくなったことを見計らって、王子の口からようやく顔を離した。

「フフ、君のファーストキスもらっちゃった…。どう、初めてのお酒はおいしかった?」

 プラムは満足そうな顔でたずねた。
 王子の方はいきなりキスをさせられ、しかもその際に酒を飲まされたという動揺を隠せないでいた。

「いきなり何をするんだ。 …酒なんて…まだ飲めないのに…。」

 王子はせきこみながら言った。

「今は飲めなくても、大きくなれば飲めるようになるじゃない。」

 プラムはそんな事を気にしないという顔で話していた。



「…ところでさ、君が食事の時に飲んだものだけど…。」

 プラムがまた話題を変えた。

「アレね…、実は私のミルクなの。」

 プラムのその言葉に王子は首をかしげた。

「つまり君が飲んでいたのはね、私の母乳だったのよ。」

 プラムはクスクスと笑いながらそう言ったのだ。

「!!」

 王子はその事を聞いて、言葉が出なくなった。
 今朝、彼に見せた意味ありげの表情が何だったのかを知って、ショックを受けたのだ。
 そんな彼をよそに、プラムは自分のシャツを脱ぎ出した。
 脱いだ際に、彼女の大きな胸はブルンと大きく揺れた。

「ねぇ…。」

 プラムは王子に声を掛けた。

「…うわぁ!」

 声のする方へ体を向けた王子は、思わず椅子から立ち上がった。

「あはは、何を驚いているの?」

 王子の反応に、プラムは面白がって笑い出した。

「な、何で服を脱ぐんだ…?」
「私、さっき言ったよね…。薬を飲んで胸が大きくなった事。あの薬ね、副作用で妊娠とかしなくても母乳が出る体になっちゃったの。今までは自分で搾って飲んでいたけど、毎日続けるとさすがにウンザリするのよね。そこで、君にもちょっと協力してもらおうかな…って。」

 王子の質問に、プラムはさらりと答えた。

「だからあの時、ボクに飲ませたのはわかったけど、それと今のとどんな関係があるの?」

 王子は質問を続けた。

「わからないの?私のミルクを君に飲んでもらうのに決まっているでしょ。ほぉら私のオッパイをよく見て、ミルクでパンパンに張れてるの。」

 プラムはそう言った後、王子の顔が自分の胸に納まるような形に抱きついた。

(く、苦しくて息が出来ない…。)

 プラムの胸に顔を埋められてもがいている王子は彼女に最初に出会った時の記憶が蘇った。
 彼女は片手で王子の頭を押さえながら、顔(特に口元)を右の乳首に当たるように動かした。

「さぁ、たっぷり飲むのよ。」

 プラムはそう言いながら、もう片方の手で右胸を揉み始めた。
 微妙な力加減で揉まれた胸から母乳が勢いよく噴き出され、王子の口の中に次々と流し込まれた。
 王子の口から先程の酒と同様に、飲み切れなかった母乳がこぼれ落ちてきた。
 彼の足元の床は一面、酒以上に母乳でグショグショになった。
 王子は乳首から口を離そうとするが、やはり頭をガッチリと押さえられている為、離れることが出来なかった。

「じゃあ、今度は反対側よ。」

 プラムはそう言いながら王子の口を胸から離した。
 王子は息を切らしていた。
 というのも、片方だけでもかなりの量だったからだ。
 もうこれ以上は飲めないと思って顔を背けたが、彼女は顔を向き直させて、もう片方の胸に口を付けさせた。

「どう私のミルク、おいしいでしょ?。」

 自分の胸を揉みながら、満面の笑みでたずねた。
 さらに彼女は頭を押さえている手の力を強めた。
 それによって王子の顔全体に胸を押し付けられる形になった。

「う、うぅ…。」

 母乳を腹が裂ける程飲ませれた上、その際に顔を胸に埋もれる事によって王子の頭が真っ白になった。
 また、先程の酒の酔いがこの時に出てきて意識が遠のいてしまった。

「王子様、ありがとう。 おかげでオッパイがすっかり楽になってスッキリちゃった。」

 プラムは仰向けに倒れた王子を満足げな顔で見下ろしながら言った。
 よく見ると、王子のズボンは精液でグショグショに濡れていた。
 母乳を飲まされた際に、思わず射精してしまったのだ。

「へぇ、君も射精(だ)してスッキリしたんだ…。」

 プラムはシャツを着ながら呟いたが、その言葉は王子の耳には届いていなかった。
 その後、メイドと一緒にぐったりしている彼から母乳と精液で汚れた衣服を脱がせ、新しいのに着替えさせた。



「今日一日楽しかったよ、王子様。」

 そう言ってベッドに寝かせた王子の頬に軽くキスをした後、彼の隣に潜り込んだ。
 2人が寝ている頃、酒と母乳で汚れた床をメイドが掃除をしていた。
 王子はプラムにファーストキスを奪われ、母乳による射精までさせられたのだ。



続く